施設概要
水源となる摺上川ダムは、福島市飯坂町茂庭字屶振地区に建設された、阿武隈川水系摺上川を水源とする多目的ダムで、堤頂標高は311．5メートルです。取水塔は、ダム堤体の左岸に国土交通省と共同で設置し、水質が安定している水深30メートルから20メートル付近（季節により変更）の原水を取水し、延長9．3キロメートルもある導水トンネルで浄水場に導きます。
浄水場は、福島市飯坂町字沼ノ上地内の丘陵地にあり、管理本館の標高は213メートルです。ここできれいな水道水をつくり、標高205メートルにある浄水池から自然流下により、口径1，500ミリメートルから150ミリメートルの総延長約122キロメートルにもなる送水管で、3市3町の広範な地域にある受水池まで送水しています。
また、送水管は阿武隈川を挟んで西部系と東部系の2系統に分かれており、西部系に5箇所、東部系に14箇所ある受水池は標高423メートルから95メートルに位置し、山間部には5箇所の増圧ポンプ所と1箇所の調整池を設けています。
なお、増圧ポンプ所には自家発電設備、送水管の要所にある幹線流量計室には、緊急遮断弁を設置するなど、万一の災害に備えています。
